【内容】
※一部音声の乱れがあります。
「日本は平和だから好きだけど、平和すぎていろんなことを忘れてしまう」(Superorganism オロノ) このところ、見る作品にこれでもかというほど関連してくるのがジェンダーやBLMだ。 BLMについては自分ごととして考えるのはなかなか難しい。日本に住んでいると他人種の方と関わることは少ないので、BLMの熱量と深刻さと課題の重さを肌身に感じることは少ない。 BLMは対岸の火か?と問うていた頃に、自分の人種について考え直すきっかけとなる作品を見た。 ドラマ「マスター・オブ・ゼロ」だ。 インド系(2世)の主人公デフと、その友人として黒人でレズビアンの女性、台湾系アメリカ人の男性などが登場し、白人社会で生活するマイノリティならではのエピソードが繰り広げられるコメディ。ハイセンスなコメディドラマなので、設定やセリフだけ見ると耳を塞ぎたくなるテーマを驚くほどコミカルに描いている。主人公は2世と言えど、インドにルーツを持っていることから、アジア系、黒人としての数多の不条理に直面する。 ここで、冒頭のオロノの言葉に戻る。 「日本は平和だから好きだけど、平和すぎていろんなことを忘れてしまう」(Superorganism オロノ) BLMのように人種に関して自分ごととして捉えられない自分はまさに、日本ではマジョリティにあたる人種に属しているから、人種問題に関しては”平和すぎ”たのかもしれない。 そして、自分が平和であることは、同時に誰かを虐げている可能性を孕んでいるということまで教えてくれる。日本において、日本生まれで男性であることは依然として有利な立場なのかもしれない。有利な立場にいるものはそのことに無自覚である場合が多く、自分自身「どの点で有利か」を明確に指摘できないのがそのことを如実に表している。マイノリティや歴史的な弱者はもちろん苦しいが、マジョリティや歴史的な強者もまた自身のバックグラウンドに苦しむのだとわかってきた。
【参考資料】
『隔たる世界の二人』(https://www.netflix.com/jp/title/81447229)
・『『黒人はこう考える』ジェイムズ・ボールドウィンがみた世界』(https://www.ted.com/talks/christina_greer_notes_of_a_native_son_the_world_according_to_james_baldwin?language=ja)
・『マスター・オブ・ゼロ』(https://www.netflix.com/jp/title/80049714)
・『Mosquito Bite/ [Alexandros]』(https://www.youtube.com/embed/hNHbnRVolPo)
【関連】
Web版『あの日の交差点』もやっています。
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